第42回織田作之助賞の贈呈式が4日、大阪市中央区の綿業会館で開かれた。「ソロ・エコー」(講談社)で受賞した島口大樹さん(27)と「百日と無限の夜」(集英社)の谷崎由依さん(47)、24歳以下が対象の青春賞に短編「なきがら」で選ばれた高橋菜々実さん(21)に表彰状と副賞が贈られた。
贈呈式で、島口さんは作家デビュー後に陥ったスランプ中の「苦しみ」について明かし、「道義的にも、倫理的にも苦しまない方がうそだと思うようなことが世界に広がっている。一人の人間として自分に何ができるか模索したい」とあいさつした。
谷崎さんも、受賞決定後の世界情勢の急変に胸を痛めているといい、「人間は生きていく上で必ず物語を必要とする。物語が時に暴走し、この世界をぐちゃぐちゃに破壊してしまうこともあるが、私は私自身のために書き続けていきたい」と語った。
織田作之助賞は大阪市、大阪文学振興会、関西大学、毎日新聞社で構成する実行委員会が主催。一心寺、オダサク倶楽部、丸善雄松堂協賛。三田文学会特別協力。【石川将来】